先日子供が生まれました。
せっかくなので子供が生まれるまでの心境などを、覚えているうちに書き残しておこうと思いました。
妊娠が分かったとき
- 正直、嬉しいという気持ちは殆どなく、この先自由に遊んだりできなくなることのショックのほうが大きかった
- 結婚してそろそろ3年だったが、まだ若いし子供は意識していなかったので、突然のことで困惑もしていた
- 自分が父親になれるのだろうかという不安が付きまとうようになった
- この時は子供を愛することができるかどうか自信が持てなかった
〜安定期まで
- 妻がつわりで辛そうにしているのを見て、自分も辛かった
- 自分が家事など率先してやっていたため感謝されたが、この程度しかできることがない男の無力さを感じた
- もし流産したらどうしよう、もしそうなった時に妻のケアができるだろうかと心配しすぎて気が気じゃなかった
- エコー検査でまだ全長数cmの我が子の動画を見た時は「本当にこんなのが人間になるのか」と思った まだ自分が親になる自覚は持てなかった
- 妻が「名前どうする?」としきりに聞いてくるので、まだ早いとなだめることが日課になっていた
- この時期が一番精神的にキツかった でも妻のほうがキツいはずだと分かっていたので弱音を吐くわけにはいかなかった
安定期〜妊娠中期
- 妻が仕事終わりに毎回ひどく疲れていたので、とにかく心配だった
- 二人で散歩することが増えた 二人で歩けるのもあと少しなんだなと思い寂しくなった
- 名前を考え始めた お互いの案を出し合って色々と話すのが楽しかった
- 妻のお腹が大きくなってきた 手を当てて胎動が感じられた時は嬉しかった
- この頃ランニングを始めた かっこいい父親になるぞという気持ちはモチベーションになった
- 仕事のパフォーマンスがぐっと良くなった時期でもあり、この頃から親になる自覚が自然と出てきた気がした
- 妻が産休に入った時はとても安心した
妊娠後期
- 夫婦で過ごせるのもあと僅かという気持ちが強くなり、休日はより一層二人の時間を大切にするようになった
- 出産のための色々なモノを準備し始めたが、何を買えば良いのかサッパリ分からず、なぜ子育てを学校で教えてくれないのかと思った
- 新生児用の服のあまりの小ささに、人間が着る服とは思えず、本当にこの服を着れる人間が生まれてくるのだろうかと不安になった
- 妻のお腹が大きすぎて、人間の身体はどうなっているんだと疑問に思った
- 産休中、「毎日ヒマ」と言う妻を見ると呑気なやつだと思った
陣痛〜出産
- 陣痛が来たと連絡があった時は「いよいよか」と思ったが、不思議と冷静だった
- 陣痛でとても辛そうにしている妻を見て心苦しかった 背をさすることしかできず、男はあまりにも無力だと思った
- 妻が分娩室に移動した時は、不安で押しつぶされそうだった 母子共に無事に帰ってきれくれと一心に祈る気持ちだった
- 赤ん坊の鳴き声が聞こえた時は「来たか!?」と思ったが、その後1時間ほど待たされ、その間は妻と子が無事なのか分からず、不安で苛立っていた
- 助産師に入室を促され、出産を終えた妻の笑顔を見た時は無事で良かったと安堵した 安堵を通り越して人生で始めての感情だった
- 生まれたばかりの子を見た第一声は「小さすぎる」だった
- 我が子を見ても、まだ自分の子であるということがピンと来なかった
出産直後
- 妻が「怖かった」と吐露し泣き出した時は、思わず自分も泣いてしまった 妻には感謝の気持ちでいっぱいだった
- 生まれたばかりの瞬間を記録に残さないとと思い写真をたくさん撮った 子供が大きくなったら写真を見せてやろうという気持ちでいた
- 赤ちゃんのとても小さい手を見て、親としてしっかりやろうという気持ちになった
- 深夜の出産だったため、始発が来るまで病院で妻と過ごした いざ自分が帰る時はとても名残惜しかった
- 病院を出た後は「この後仕事かぁ〜」とゲンナリしたが、眠くはなかったのでそのまま仕事した
- 父親一発目の仕事として、出生届などの手続きはしっかりやろうと気を引き締めた
今
- ネットがない時代の親たちはどうやってこの時期を乗り越えたのだろうと疑問である
- 親になり責任が増えたことに不安はあるが、一方で親であるという社会的な地位を得られたことには一定の安心感もある
- かつてキモオタクと散々バカにされてきた自分でも親になれるのだから、人間なんだってできるものだなと思っている
- 子供のことを自分以上に愛してあげようと思っているが、まだそこまでの強い感情はないため、そうなれるように日々を頑張ろうという気持ちがある
- 毎日しっかり飲んで寝て健やかに育って欲しいと願っているし、そのために自分もできることをやろう、と心構えが変わった自覚がある
- モンハンの新作が出る頃は子供はどうしているだろうか、俺の遊ぶ時間はあろうのだろうかと趣味の心配は少しある
総じて特に印象に残っているのは、出産において男が無力であることですかね。本当に何もできないので辛かった。妻は、俺が色々手助けした事に対して感謝してくれているが、こっちはその程度のことしかできなくてゴメンという気持ちでいっぱいでした。
しかし、赤ちゃんはその全てが可愛くて愛おしいですね。特にあくびとくしゃみがお気に入りです。
バカでかい声で「ヘークショイ!!」とくしゃみするジジイも、昔は「へくちっ」ってかわいいくしゃみしていたんだと思うと、なんか可笑しいなと思います。
振り返ってみると、後半はポジティブなことがらが増えたとは思うけど、今でも不安はたくさんあるし、自分が親としてやっていけるか、プレッシャーで気持ちが沈むこともあります。でももうやるしかないんだよなあ。
終わり