かなんごろぐ

オタクの雑記帳

いい歳した大人がまたしてもジャンボエビフライに敗れてしまうお話

ジャンボエビフライ、それは少年少女の夢そのものである。多くの子どもたちにとって、それは憧れの象徴とも言える。

 

しかし、少年少女が少年少女たる所以はジャンボエビフライの現実を知らないからである。そう、実際は中身がスカスカでエビは小さく、衣で大きく見せているだけだということを。

 

こうして数々のジャンボエビフライを経験し、現実を知ることで人は大人になっていくのだ。

 

話は代わって先日のお話。

お昼どきのオフィス街には多くのキッチンカーが訪れる。筆者は出社時のお昼ごはんは大抵コンビニで済ませてしまうが、その日はキッチンカーで何か買ってみようという気分になり、物色していた。

 

キッチンカーの群れの中にぽつんとワゴン販売をしている弁当屋があり、気になったので覗いてみると、あった。ジャンボエビフライ弁当が。

しかしこのジャンボエビフライ弁当、ジャンボエビフライ以外の具があまりにも貧相なのである。ワゴン内の他の弁当は、男性が好きそうな揚げ物やハンバーグ等がボリューミーに詰められている一方、このジャンボエビフライ弁当はお米も少なく、具はジャンボエビフライの他にはやる気のなさそうなウインナーに気持ち程度のキャベツの千切り、おなじみのしば漬けくらいである。しかも値段が他の弁当より200円も高いのだ。

 

筆者は大人なのでジャンボエビフライの現実は知っている。なのでジャンボエビフライ弁当という選択肢を選ぶはずもなかったのだが、その時突然、心の奥底に眠っていた少年の心が起き出した。

 

「おい、このジャンボエビフライ弁当、他の弁当より具がショボいくせに200円も高いぞ!これってつまり、そういうコトなんじゃねえのか!?それに、こういう移動販売って眠れるお宝があったりするんじゃねえのか!?これは"本物"かもしれないぞ!」

 

そう、値段と具のバランスを考えると、このジャンボエビフライ、少年少女の時に夢見たクソデカプリプリジャンボエビをサクサク衣で包んだ、本物のジャンボエビフライなのではないかと思ったのだ。これ、あるかもしれん…!

 

一度そう思ってから、購入までに時間はかからなかった。オマケの味噌汁ももらってドキドキワクワクしながらオフィスに戻った。そして弁当を開き、いざいただきます…!たっぷりのタルタルソースをつけて、ガブリとかじったその瞬間…!

 

直径3.5cmのエビフライに対し、中身のエビは1cmあるかないか

 

4ね

 

終わり