オタク登山シリーズ第2回
前回はこちら
プロローグ
影響されるオタクなので『ゆるキャン△』『ヤマノススメ』を読むたびに
「山頂でお湯を沸かしてコーヒーやカップ麺を楽しむやつ、やりてェ〜ッ…!!」
という欲望が高まっていたのですが、ついに臨界点突破。ガスバーナーを買ってしまいました。バーナー本体にポット、ガス缶合わせてポッキリ1万円。自分の行動力が恐ろしい・・・。
「それじゃあ早速、手頃な山で試してくるか!」とTwitterで同行者を募集したのですが
今回の登山概要
「御岳山駅」からスタートし、「御岳山」山頂にある「武蔵御嶽神社」を参拝した後、「日の出山」山頂を経て「武蔵五日市駅」をゴールとするルートを採用。
ちなみに、「御岳」も「御嶽」も“みたけ”って読みます。今回行ったのは東京の青梅にある御岳山(みたけさん)であり、数年前に噴火した長野県の御嶽山(おんたけさん)ではないです。ニホンゴムズカシイネ
日の出山を登った後は温泉へ向かうルートがメジャーっぽいのですが、今回はゆっくりと下山するルートにしました。休憩込みでおおよそ5時間半程度の経路です。
今回はソロ凸を覚悟していましたが、幸いにも出発直前にOKの声があったので、オタクことくぉぶち(@forrestcats)と一緒に行ってきました。
登山レポート
御嶽駅〜御岳山駅
今回のスタート地点は御岳山駅だが、そこに行くには御嶽駅⇨バス⇨滝本駅⇨ケーブルカー⇨御岳山駅、とやや面倒なアクセス。早めに合流しようということで、まずは御嶽駅でオタク2人、邂逅。
夏山の季節は終わり、しかし紅葉にはまだ早いというオフシーズンであるにも関わらず、駅周辺は登山客でごった返し。バス停には200人超の行列があった。我々オタクたちは「アークナイツの無料ガチャで限定キャラ引いたったw」等とオタクらしい会話で混雑をやり過ごしながら、ケーブルカーのある滝本駅へ向かった。
ケーブルカーに乗車し約10分後、滝本駅(標高約400m)から御岳山駅(標高約830m)まで一気にスキップ。この時点で、前回登った高尾山よりも高い位置である。
好天に恵まれたおかげで、空は雲が少なく青々としており、日差しも良好。駅前の広場から遠くの山々を望むことができた。
御岳山駅〜武蔵御嶽神社
案内板で経路を確認し、ついに登山スタート。
登山といっても、御嶽神社までの道のりはアスファルト舗装されており、土や泥で靴が汚れることは全く無い。また、登山道ではあるが人が住む場所でもあるようで、家屋や地域住民とおぼしき人を散見した。
アスファルトを踏み進むこと数十分、第一の目的地である御岳山山頂、もとい武蔵御嶽神社に到着。標高は929mである。
この御嶽神社は「おいぬ様」と呼ばれる神を祀っており、愛犬の健康祈願のために多くの犬連れが参拝しているという。当日も、境内は多くの犬達で賑わっていた。「お犬」と「老いぬ」がかかっているのも見逃せないポイントである。
スタートから1時間もしないうちに山頂に着いてしまったが、今日の本命は日の出山である。御嶽神社を一通り回った我々オタク一同は、日の出山への分岐点まで引き返した。
武蔵御嶽神社〜日の出山
分岐点まで引き返し道を確認している途中、オタクはくぉぶちの足元でうごめく謎の生物に気づいた。くぉぶちが、その動く何かを踏みつけそうになったので
と範馬勇次郎ばりの手際により、踏まれそうになっていた生物を救出。
近寄って見てみると、とても可愛らしいトカゲのような生き物がヒョコヒョコ歩いていた。
くぉぶちが突然
「なんだっけコイツ…。サンゴ礁、じゃなくて、えっと〜、サンゴ礁?」
などと言い始めたので、それはサンショウウオだろと突っ込みながら、この可愛い生き物を観察。あいにく生物には明るくないので種の特定はできなかったが、ヒダサンショウウオか、絶滅危惧種であるトウキョウサンショウウオのどちらかだろうと推測。後者であれば、とても希少なものを見たことになる。近くにビジターセンターがあったので、聞けばよかったなと今更ながら後悔。
一度間違った道に入り軽く遭難しかけるなどトラブルもあったが、なんとか山頂へ向かう登山道に合流。とても綺麗な並木道が続き、景色を楽しみながら歩くことができた。
1時間ほど歩き、道が険しくなってきた辺りで、ついに山頂が見えた。少年の心を持つオタクこと俺は、ゴールを見るや否やヒャッハーと一気に駆け上がり、抜け駆け登頂。一方のくぉぶちは急勾配に数多の階段攻め、日々の運動不足が堪えてかヘロヘロになりながらも、最後は一気に駆け上がって、無事登頂。
ランチタイム
さて、山頂に着いたので、早速今回の目的を果たすことに。
肝心の「山で食うカップ麺の味」ですが、マジで美味い。
ここに来るまでの疲労、そして寒さが、カップ麺の美味さを何倍にも引き上げてくれる。“外ごはん効果”なる言葉があるが、これは本当に効果があると実感した。これを一度味わってしまうと、もう家で食べるカップ麺が味気なくなるまである。是非みんなにも体験して欲しい。ガチで美味いって。
日の出山〜武蔵五日市駅
目的を果たし、腹も心も満たされて大満足オタクになった我々は、景色を充分に堪能し、トイレも済ませ、下山に入る。
道中にある看板を頼りになだらかな道を進み、白岩の滝の分岐点までは順調に進むことができた。暦の上では秋、まだ紅葉の色づきはないものの、涼しくて歩きやすい気候なのも良かった。
しかし、下山から1時間ほど、白岩の滝の分岐を過ぎた辺りから、登山道が明らかにおかしくなってきた。
これらはごく一部で、他にも「道幅が50cmもない崖」「石だらけで滑りがちな道」「異常な勾配の坂」など、明らかに険しい道がオタクの行く手を阻む。
「なんか道ヤバくね?今日のコース初心者向きのはずなんだけど」
とうろたえるオタク2人。今日のコースをスマホで再確認する。
予定下山時刻はとっくに過ぎており、日没も近いので若干の焦りが生まれたが、そうは言っても下山以外に出来ることはない。疲弊する脚にむち打ちながら前に進み続け、最後の鬼門“傾き45°はあるんじゃないかと疑いたくなる膝殺しの坂”も何とか乗り越え、無事に武蔵五日市駅へ着くことができた。予定時間を90分もオーバーした。なぜ・・・。
感想
今回の目的「山頂でカップ麺食う」が達成できたので大変満足。ガチで美味かったし、外ごはん効果はありまぁす!関東付近のオタクは俺と一緒に山行きましょう。
おまけ
終わり